WordPressに問い合わせフォームや資料請求フォームを設置する方法には、プラグインを使う、テーマやブロックエディタの機能を使う、外部フォームを埋め込むといった選択肢があります。ただし、営業やマーケティングでフォームを活用するなら、「設置できた」だけでは十分ではありません。送信された反応をどう受け取り、フォローや日程調整につなげるかまで設計することが大切です。この記事では、WordPressにフォームを設置する3つの基本手段を整理しながら、送信後の反応を営業活動につなげるための考え方を解説します。
- 1. WordPressでフォームを設置する3つの基本手段
- 1.1. 1. WordPressフォームプラグインを使って設置する
- 1.2. 2. ブロックエディタやテーマのフォーム機能を使う
- 1.3. 3. 外部フォームをWordPressに埋め込む
- 1.4. WordPressフォーム設置の基本的な流れ
- 2. 「作っただけ」で止まるフォームの落とし穴
- 3. 営業につなげる”反応が取れるフォーム”の3要件
- 3.1. 要件1:相手の意思や温度感が読み取れる項目にする
- 3.2. 要件2:送信後の反応を可視化する
- 3.3. 要件3:フォローや日程調整へ自然につなぐ
- 4. 設置から”反応活用”まで一気通貫にするフォームの選び方
- 5. まとめ:フォームは「作る」から「反応を活かす」へ
WordPressでフォームを設置する3つの基本手段
WordPressにフォームを設置する方法は、大きく分けて3つあります。
1つ目は、Contact Form 7やSnow Monkey Forms、WPFormsなどのフォームプラグインを使う方法。
2つ目は、WordPressのブロックエディタやテーマに備わっているフォーム機能を使う方法。
3つ目は、Googleフォームやformrunなど、外部フォームサービスで作成したフォームをWordPressに埋め込む方法です。
「WordPress 問い合わせフォーム 作り方」や「WordPress フォーム 設置 方法」で調べている場合、多くの方がまず知りたいのは、どの方法なら自社サイトに無理なく導入できるかという点でしょう。
ここでは、各方法の特徴をランキング形式ではなく、できること・向いている用途・営業視点で注意したい点に分けて整理します。
1. WordPressフォームプラグインを使って設置する
WordPressで問い合わせフォームを設置する方法として、よく使われているのがフォームプラグインを使う方法です。
代表的なプラグインには、Contact Form 7、Snow Monkey Forms、WPFormsなどがあります。フォーム項目の追加、送信先メールアドレスの設定、自動返信、スパム対策など、問い合わせフォームに必要な基本機能を比較的簡単に導入できます。
たとえば、Contact Form 7は長く使われてきた定番プラグインで、シンプルな問い合わせフォームを設置しやすい点が特徴です。ただし、確認画面やドラッグ&ドロップ操作などは標準では備えていないため、必要に応じて追加設定や別プラグインが必要になることがあります。
Snow Monkey Formsは、ブロックエディタに対応した日本製プラグインで、確認画面を標準で使える点が特徴です。WordPressの管理画面上で直感的にフォームを作りたい場合に向いています。
WPFormsは、ドラッグ&ドロップでフォームを作成しやすい海外製プラグインです。テンプレートも豊富で、初心者でも扱いやすい一方、高度な機能は有料版が前提になる場合があります。
WordPressフォームプラグインを使う方法は、サイト内でフォームを完結させやすい点がメリットです。一方で、送信された情報を営業活動にどう活かすかは、別途設計しておく必要があります。
なお、かつて定番だったMW WP Formは開発終了が発表されており、新規利用では慎重な判断が必要です。また、Contact Form 7も今後は新機能追加よりメンテナンス中心になる見込みです。フォームプラグインを選ぶ際は、現在の使いやすさだけでなく、将来的な保守や乗り換えのしやすさも確認しておきましょう。
2. ブロックエディタやテーマのフォーム機能を使う
WordPressのテーマやブロックエディタの環境によっては、フォーム機能が用意されている場合があります。
この方法は、追加プラグインを増やさずにフォームを設置できる点がメリットです。シンプルな問い合わせ受付や簡易的な資料請求フォームであれば、テーマ側の機能だけで足りるケースもあります。
ただし、使える項目やデザイン、送信後の管理機能はテーマや環境によって異なります。確認画面、自動返信、スパム対策、送信データの保存などが必要な場合は、事前に機能を確認しておきましょう。
また、テーマ変更時にフォームの仕様が変わる可能性もあります。長期的にフォームを運用するなら、どこまでテーマ依存にするかは慎重に判断した方が安心です。
3. 外部フォームをWordPressに埋め込む
もう一つの方法が、外部フォームサービスで作成したフォームをWordPressに埋め込む方法です。
Googleフォームやformrunなどを使えば、WordPress側で細かくフォームを作り込まなくても、作成したフォームをページ内に埋め込めます。設置が比較的簡単で、フォームの管理や回答確認を外部サービス側で行える点がメリットです。
特に、フォーム送信後の対応状況を管理したい場合や、複数人で問い合わせ対応を行いたい場合は、外部フォームサービスが使いやすいケースもあります。
一方で、WordPress内で完結しないため、デザインの統一感やデータ管理、営業ツールとの連携範囲はサービスごとに確認が必要です。
営業でフォームを活用したい場合は、送信後の通知、担当者への共有、フォロー管理、日程調整への接続まで見ておくとよいでしょう。
WordPressフォーム設置の基本的な流れ
どの方法を選ぶ場合でも、WordPressにフォームを設置する流れは大きく変わりません。
まず、フォームの目的を決め、必要な入力項目を整理します。次に、プラグインや外部フォームサービスでフォームを作成し、固定ページやLPに設置します。最後に、送信テストを行い、通知先、自動返信、スパム対策、スマートフォンでの表示を確認しておきましょう。
特に営業やマーケティングで使うフォームでは、送信できるかどうかだけでなく、送信後に誰が対応するのか、どのようにフォローするのかまで確認しておくことが大切です。
「作っただけ」で止まるフォームの落とし穴
WordPressにフォームを設置すること自体は、それほど難しくありません。プラグインや外部サービスを使えば、問い合わせフォームや資料請求フォームは比較的短時間で作成できます。
ただし、営業やマーケティングでフォームを使う場合、問題は「フォームがあるかどうか」ではなく、「フォームから得た反応を次の行動に活かせるかどうか」です。
汎用的な問い合わせフォームは、送信を受け取ることはできます。しかし、そのままでは、営業担当者がすぐに動ける情報になっていないことがあります。
たとえば、次のような状態です。
- 問い合わせ内容は届くが、誰が対応するか決まっていない
- 送信者の検討度や温度感が分からない
- 資料請求後のフォロータイミングが属人化している
- 問い合わせ内容が営業活動の記録に残らない
- フォーム送信後、日程調整までの流れが分断されている
この状態では、フォームは「受け皿」としては機能していても、営業機会を前に進める仕組みにはなっていません。
特にBtoB営業では、問い合わせや資料請求があった時点で、相手の関心が最も高いとは限りません。情報収集段階の人もいれば、具体的に比較検討している人もいます。社内共有のために資料を取り寄せている人もいるでしょう。
だからこそ、フォームでは「送信を受け取る」だけでなく、その後の対応につながる情報をどう取得するかが重要になります。
フォームを設置する前に、問い合わせフォーム全体の基本的な作り方を整理しておきたい場合は、以下の記事も参考になります。
営業につなげる”反応が取れるフォーム”の3要件
営業でフォームを活用するなら、単に項目を並べるだけではなく、反応を次のアクションにつなげる設計が必要です。ここでいう「反応が取れるフォーム」とは、単に送信数が多いフォームではなく、送信後に営業が次の対応を判断しやすいフォームのことです。ここでは、そのために必要なフォーム設計の3つの要件を整理します。
要件1:相手の意思や温度感が読み取れる項目にする
フォーム項目は、多ければよいわけではありません。会社名、氏名、メールアドレス、電話番号などの基本情報は必要ですが、それだけでは営業担当者が次にどう動くべきかを判断しにくい場合があります。
たとえば、資料請求フォームであれば、以下のような項目があると、相手の状況を把握しやすくなります。
- 現在の課題
- 検討している時期
- 導入予定の有無
- 興味のあるテーマ
- 相談したい内容
- 希望する次のアクション
こうした項目があると、単なる問い合わせではなく、相手の関心度や検討段階を読み取りやすくなります。
ただし、項目を増やしすぎると、入力の負担が大きくなり、送信率が下がる可能性もあります。フォーム項目は、「とりあえず必要そうな情報を並べる」のではなく、相手の検討状況や次の対応を判断できるように設計することが大切です。フォーム項目の考え方を詳しく整理したい場合は、以下の記事もあわせて確認するとよいでしょう。
要件2:送信後の反応を可視化する
フォームは、送信されたら終わりではありません。営業で活用するには、誰が、いつ、どのフォームから、どの内容で反応したのかを把握できることが重要です。
たとえば、同じ問い合わせでも、サービスページからの問い合わせなのか、資料ダウンロード後の問い合わせなのか、セミナー案内からの反応なのかによって、相手の関心は変わります。
また、送信後の対応状況も見えるようにしておく必要があります。
- 誰が対応するのか
- いつ初回連絡をするのか
- フォロー済みか
- 商談化したのか
- 日程調整中なのか
- 失注または保留になったのか
こうした情報が見えると、対応の抜け漏れを防ぎやすくなります。
フォームは「送信を受ける場所」ではなく、営業が次に動くための反応データを得る場所として設計することが大切です。
要件3:フォローや日程調整へ自然につなぐ
フォーム送信後に重要なのは、次のアクションです。
問い合わせや資料請求があっても、フォローが遅れたり、日程調整に時間がかかったりすると、相手の関心が下がってしまうことがあります。
たとえば、フォーム送信後に営業担当者が手動でメールを送り、相手と候補日を何度もやり取りしていると、その間に検討の温度感が落ちることもあります。
フォームを営業で使うなら、送信後に以下のような流れを設計しておくとよいでしょう。
- 自動返信で受付完了を伝える
- 担当者に通知が届く
- 問い合わせ内容に応じて優先度を判断する
- 必要に応じてフォローメールを送る
- 商談化できそうな相手には日程調整へ進める
つまり、フォームは入口です。入口で得た反応を、フォロー、商談化、日程確定へどうつなげるかまで考えておくことで、営業成果につながりやすくなります。
また、フォーム送信後のフォローが属人化すると、対応の抜け漏れやタイミングの遅れが起きやすくなります。資料請求後や問い合わせ後の連絡文を整理したい場合は、以下の記事も参考になります。
設置から”反応活用”まで一気通貫にするフォームの選び方
WordPressにフォームを設置する方法を選ぶときは、「作りやすさ」だけで判断しないことが大切です。
もちろん、設置の手軽さは重要です。自社サイトやLPを運用している場合、担当者が無理なく作成・更新できるフォームであることは大きなポイントになります。
ただし、営業やマーケティングでフォームを活用するなら、送信された情報をその後の営業活動にどうつなげるかまで見ておく必要があります。
具体的に押さえておきたいのは、以下のようなポイントです。
| 比較軸 | 確認したいこと |
|---|---|
| 設置の手軽さ | 自社で無理なく作成・更新できるか |
| 項目設計の自由度 | 検討度や関心テーマを取得できるか |
| 反応の可視化 | 誰が、いつ、何に反応したかを把握できるか |
| フォロー管理 | 対応状況や担当者を管理できるか |
| 日程調整への接続 | 商談化できそうな相手をスムーズに日程確定へ進められるか |
| 運用の手間 | 通知、共有、記録、連携に無理がないか |
汎用的なWordPressフォームは、問い合わせ受付や資料請求の受け皿として十分に活用できます。
一方で、送信後の対応管理、営業フォロー、日程調整までを一気通貫で行うには、別の仕組みとの連携が必要になる場合があります。
たとえば、フォーム送信後に担当者へ通知する、問い合わせ内容を確認する、フォローメールを送る、商談候補になりそうな相手に日程調整を案内する、といった流れが分断されていると、対応の抜け漏れやタイムラグが起きやすくなります。
フォームで得た反応を商談につなげるには、フォローだけでなく、日程確定までの流れも設計しておく必要があります。日程調整のメール文面については、以下の記事も参考になります。
営業でフォームを使う場合は、フォームを「送信を受け取る場所」としてだけでなく、「次の接点をつくる入口」として見ることが重要です。
その視点で考えると、フォームで得た反応を可視化し、フォローやアポ獲得までつなげられる営業向けのフォーム機能を検討するのも一つの方法です。
たとえば、「RICOHビジネスクラウド:アポ取り」のフォーム機能は、フォームから得た反応を営業活動に活かし、次のフォローやアポ獲得へつなげる運用を考えやすくするための機能です。
WordPress上でフォームを設置するだけでなく、その後の反応確認、フォロー、日程調整までを営業プロセスとしてつなげたい場合は、こうした営業向けフォーム機能も選択肢になります。
大切なのは、フォームを単体で見るのではなく、営業プロセス全体の中で見ることです。設置、送信、対応、フォロー、日程確定までが分断されていないかを確認しましょう。
まとめ:フォームは「作る」から「反応を活かす」へ
WordPressにフォームを設置する方法には、プラグインを使う方法、ブロックエディタやテーマの機能を使う方法、外部フォームを埋め込む方法があります。
シンプルな問い合わせフォームであれば、Contact Form 7、Snow Monkey Forms、WPFormsなどのプラグインを使うことで、比較的簡単に設置できます。外部フォームサービスを埋め込む方法も、手軽に始めやすい選択肢です。
ただし、営業やマーケティングでフォームを使うなら、設置して終わりではありません。
大切なのは、フォームから得た反応をもとに、次のアクションへつなげることです。
- 相手の意思や温度感が読み取れる項目にする
- 誰が、いつ、何に反応したかを可視化する
- フォローや日程調整へ自然につなぐ
この3つを意識することで、フォームは単なる問い合わせ窓口ではなく、営業が次に動くための入口になります。
WordPressにフォームを設置する目的は、フォームを作ることそのものではありません。得られた反応を営業活動に活かし、次の接点へつなげることです。
「作る」から「反応を活かす」へ。
その視点でフォームを設計することが、営業成果につながるフォーム運用の第一歩になります。

この記事を書いた人
渡辺 純
リコーが運営するオウンドメディアの編集長。
『RICOHビジネスクラウド:アポ取り』のプロダクトマネージャー。
新人の頃はリコージャパンで新規開拓の営業を経験し、雑談力を武器に独自の営業スタイルを確立。その後、リコーでクラウドソリューションの海外マーケティングを担当し、海外支社に対して商品立ち上げや販売施策を展開。学生時代はオランダで10年ほど過ごした帰国子女。趣味はバドミントン(社会人大会に出場)とスノーボード。
