営業活動はここまで自動化できる!AI・テクノロジーに任せられる業務を徹底解説
「自社の業務のなかで、どの部分を自動化できるんだろう?」
「どのようなツールを利用すれば営業チームの負担を軽減できるだろう?」
企業の営業担当者の中には、このような悩みを抱えている方もいるでしょう。
本記事では、自動化できる営業業務別に、利用すべきツールを詳しく紹介しています。
自社が自動化すべき業務や利用できるツールが明確になり、営業活動の効率化や収益向上につなげられるでしょう。
営業活動を自動化して生産性を高めたいと考えている方は、「RICOHビジネスクラウド 営業DX」についても併せてご確認ください。
営業活動の自動化とは?
営業活動の自動化とは、ITツールを活用して営業プロセスの一部または全体を効率化することです。
具体的には、データ入力や顧客情報の管理、メール送信、スケジュール調整といった定型業務を、ITツールやAIに任せることを指します。
営業活動を自動化することで、複雑で時間のかかる業務が削減できるため、営業担当者は顧客とのコミュニケーションの質や量の向上に集中できるようになる点がメリットです。
営業活動を含む“業務の自動化”が注目されている背景には、日本の労働人口が減少しているという点があります。
厚生労働省が令和4年に公表した「労働力人口・就業者数の推移」によると、1990年には約8,500万人以上いた労働人口(15〜64歳)は、2021年には約7,400万人まで減少しています。
2040年には労働人口(20〜69歳)が約6,500万人と、さらに減少することが見込まれており、今後も人材確保がますます困難になることが予想されます。
参考:令和4年版厚生労働白書 第1部 社会保障を支える人材の確保
営業活動を自動化して業務効率を向上することは、企業としてより一層必要不可欠な対策となるでしょう。
営業活動を自動化することで得られるメリット
営業活動を自動化することで、多くのメリットとしては以下のようなものがあります。
営業生産性の向上
収益性の向上
残業時間の削減
最も大きなメリットは、営業担当者が本来の営業活動に集中できる時間、いわゆる「ピュアセールスタイム」が増えることです。
煩雑な業務を自動化することによって生まれた時間は、提案の質を高めたり、より多くの顧客にアプローチすることに使えるため、営業生産性・収益性の向上につながります。
また、自動化によってデータ入力や顧客情報の管理といった事務作業にかかっていた時間を大幅に短縮できることから、残業時間の減少も期待でき、コンプライアンスリスクの低減や従業員エンゲージメント強化につながる可能性もあります。
自動化できる営業業務と利用すべきツール
営業活動において自動化できる業務や利用できるツールについて、以下の7業務に分けて解説します。
営業リスト作成
メール連絡
日程調整
書類作成
商談や電話内容の記録
データ分析やレポート作成
タスク管理
どのような内容を自動化できるのか、使えるツールと合わせて紹介します。
営業リスト作成
営業リストの作成では、ツールを利用することで見込み顧客情報の収集や管理といった業務を
自動化し、効率化できます。
営業リストの作成で利用できるツールとしては、以下のようなものが挙げられます。
営業リスト作成ツール | 内容 |
Webスクレイピングツール | Webサイト上の特定データを収集できる |
リスト作成ツール | 営業先の情報を自動で収集し営業リストを作成する |
ABMターゲティングツール | 営業リストの中から、より確度の高い顧客を自動で検知できる |
⭐️リスト要チェック https://docs.google.com/document/d/1T5srhqFoXNb1fVoOIYbCyF61tMjD_Vx1A56UjeShaXY/edit?tab=t.0
例えば、ZoominfoなどのABM(アカウントベースドマーケティング)ターゲティングツールを使用すれば、営業業務の自動化だけではなくアウトバウンドアプローチからの成約率を向上させるという効果も期待できます。
メール連絡
メール連絡の自動化には、以下のような方法があります。
お問い合わせへの自動返信システムを導入
MAツールを使用してステップメールを設定
Outreachなどの「シーケンス」機能を使って時系列のコミュニケーションを自動化
上記のようなツールを利用することで、顧客へのメール送信や返信対応にかかる時間を削減できます。また、送信したメールの開封率やクリック率を分析することで、最も反応を得やすい訴求パターンを特定することも可能です。
シーケンスとは、OutreachやHubspotなどの営業支援ツールが提供している機能で、顧客の反応や時間の経過などで条件分岐をも設けて、メール連絡を自動化したり、電話での連絡を自動でリマインドしてくれる機能です。「RICOHビジネスクラウド 営業DX」も顧客のフォローアップを自動化する機能を有しています。
日程調整
日程調整は様々な自動化ツールが普及しており、今更説明する必要はないかもしれません。
Googleカレンダーの標準機能としても、日程調整リンクの発行が可能ですし、Timerexなどの専用の日程調整ツールを使用すると、より柔軟な調整が可能になります。
日程調整ツールとメールの自動化と組み合わせることで、アポイントメント取得のプロセス全体を自動化することも可能です。
具体的には、顧客にメールを送信するだけで、予約、Web会議のURL発行、事前のリマインドメールの送信まですべて自動化できます。
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日程調整
書類作成の自動化は、主に3つの業務内容で実施できます。
業務内容 | 利用できるツール |
書類の一元管理 | クラウドストレージ(Googleドライブ・Dropboxなど) |
類似案件の提案書のサジェスト | ・専用の提案書管理ツール |
提案書/見積書作成の自動化 | ・エクセルで関数を利用する ・専用の提案書管理ツール |
提案書は営業チームで一元管理して、類似の事例を流用することである程度業務工数を削減することができます。
また、提案書や見積書のフォーマットをパワーポイントやエクセルで作っておくと、ある程度の自動化が可能です。
さらに進んだ自動化を目指すなら、AIを活用した専用の提案書管理ツールの導入を検討すると良いでしょう。
具体的な提案書管理ツールとしては、以下の2つが挙げられます。
panda doc:提案書・契約書の作成から契約締結、書類保管まで対応
Proposify:提案書の作成や送信後の追跡、契約締結まで対応
商談や電話内容の記録
商談や電話内容の記録は、音声認識AIを組み込んだIP電話ツール(Miitelなど)を使用することで自動化できます。
AIを活用したトーク解析ができるツールでは、通話内容を自動で文字起こしし、要点をまとめてくれるため、営業担当者の負担を大幅に軽減します。
通話内容の解析だけではなく、商談議事録の自動作成も可能です。
データ分析やレポート作成
データ分析やレポート作成の自動化には、SalesforceやHubspotといったSFAやCRMのダッシュボード機能が有効です。
販売実績や顧客動向などのデータをリアルタイムで可視化し、自動的にレポートを生成できるため、データに基づいてより戦略的な営業活動が可能になります。
しかし、ツールを使いこなすためには難易度がやや高めなため、注意が必要です。
タスク管理
タスク管理の自動化には、AsanaやJootoなどのタスク管理ツールが役立ちます。具体的には、個人のタスク管理やプロジェクトの進行管理、優先順位の設定、期日の管理などが自動化できます。
また、セールスエンゲージメントプラットフォームというテクノロジーは、収集したデータをもとに最適な営業タイミングを自動で提案してくれるため、営業活動におけるタスク管理を大幅に削減することが可能です。
営業を自動化する際に気をつけるべきポイント
営業活動の自動化を進める際には、以下の3つのポイントに注意する必要があります。
顧客起点になっているか?
セキュリティ面の対策は十分か?
自社のシステム環境にマッチしているか?
それぞれ注意すべき点について詳しく解説します。
顧客起点になっているか?
営業活動自動化の本質的な目的は、顧客と向き合う時間を最大化して顧客との関係性を構築し、最終的に収益性を向上させることです。
しかし、単に営業担当者の作業を楽にすることだけを目指して自動化を進めると、かえって顧客体験を損なう可能性があります。
例えば、過度に自動化されたメール対応は、顧客に「機械的」な印象を与えかねません。
自動化を検討する際は、常に「これは顧客にとってプラスになるか」という視点を持つことが重要です。
顧客との重要な接点では、人間ならではの柔軟な対応や温かみのあるコミュニケーションを維持するよう心がけましょう。
セキュリティ面の対策は十分か?
営業活動の自動化を進める上で、セキュリティ面の配慮は非常に重要です。特に注意が必要なのは、機密情報の取り扱いです。
例えば、Web版のChatGPTなどの一般に公開されている生成AIに、顧客情報などの機密データを入力することは避けるべきです。
また、公開されているGPTsなどのAIアプリケーションの中には、悪意のあるプログラムが仕込まれているケースもあります。こういったAIを利用することで、不正ファイルの受信や機密情報の搾取といった重大なリスクが考えられます。
リスクを回避するためには、セキュリティ対策がしっかりとなされている信頼できるツールを選定することが大切です。
自社のシステム環境にマッチしているか?
営業活動の自動化を成功させるためには、導入するツールが自社のシステム環境と適合していることが重要です。
新しいツールを導入する際は、既存のシステムとの連携が可能か、使いやすさはどうかなどを十分に確認する必要があります。
例えば、CRMとの連携や、普段使用しているメールソフトとの互換性などをチェックしておくことをおすすめします。
また、導入後の運用面でも、社内のIT環境や従業員のITリテラシーレベルに適したものを選ぶことが重要です。
自社の環境に合わないツールを導入してしまうと、かえって業務効率が低下したり、従業員の負担が増えたりする可能性があるため、慎重に検討しましょう。
営業活動を自動化するなら RICOHビジネスクラウド 営業DX
営業活動の自動化を成功させるためには、導入するツールが自社のシステム環境と適合していることが重要です。
新しいツールを導入する際は、既存のシステムとの連携が可能か、使いやすさはどうかなどを十分に確認する必要があります。
例えば、CRMとの連携や、普段使用しているメールソフトとの互換性などをチェックしておくことをおすすめします。
また、導入後の運用面でも、社内のIT環境や従業員のITリテラシーレベルに適したものを選ぶことが重要です。
自社の環境に合わないツールを導入してしまうと、かえって業務効率が低下したり、従業員の負担が増えたりする可能性があるため、慎重に検討しましょう。